2006年06月20日

vol.22 音色

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☆『たぶん高校3年生ぐらいにもうすでに、12音音階に基
  づいたヨーロッパ的な音楽システムに対する限界を感じ
  ていたんです。

  それをうち破るものとして、世界の民族音楽だとか、音
  色的な可能性を拡大するものとして、電子音楽というも
  のに興味を持っていた。

  そういう意味では、その後につながっていく、大きな柱
  のひとつですよね』


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  アルバム「イエロー・マジック・オーケストラ」
           ライナーノーツ(2003年)より。

   詳細→ http://snipurl.com/rx7s



●前々回に、音楽における音階的側面からの進化について触
 れたのだが、

 音階面での方法論が行き詰まった場合、他に可能性を探る
 となると、選択肢のひとつとしては、やはり「音色」
 「サウンド」といった方向が残る。


 ポップミュージックが、音楽的な大衆性を失わずに進化を
 続けることができた理由のひとつもここにあるだろう。


 つまり、その保守性から音色的な選択肢が限られているク
 ラシックと違い、「面白ければ、なんでもあり」という価
 値観に支えられたポップミュージックの世界では、サウン
 ドを最新型のものに更新することだけでも、

 その時代のリアリズムや空気感、気分といったものを表現
 できるからだ。





 90年代半ばに、オヴァルなどのエレクトロニカを初めて
 聴いたとき、僕にとって新鮮だったのは、


 「属性からの解放」という要素だった。


 例えば、歪んだエレクトリック・ギターやサイン波の音色
 は、仮にいかなるコンテクストと切り離された状態で鳴ら
 されたとしても、

 それだけで、「ロック」や「テクノ」といった特定の音楽
 ジャンルや、あるいは「ギター」「シンセサイザー」など
 の楽器名を想起させる。
 


 しかし、エレクトロニカ、という呼称もまだ存在しなかっ
 た頃、ハーモニー的には平凡な楽曲であるにも関わらず、

 その作成方法の判読も容易ではない、出所不明の中音域が
 欠落したようにも聴こえる奇妙なサウンドは、「テクノ」
 や「現代音楽」とはまた異なった、既成のジャンルに収ま
 らない、自由な「新しい音楽」として、僕の耳に響いてき
 た。

 

 それから約10年、

 さすがに今では、「エレクトロニカ用サウンドライブラリ
 ー」のようにキット化されたものが登場するなど、すっか
 り音楽ジャンルのひとつとして定着してしまった。



 久しく、興奮する「新しいサウンド」との出会いからは遠
 ざかっているけれど、そろそろ「あっと」驚く音楽の出現
 を心待ちにしているのは僕だけではないだろう。



 「イエロー・マジック・オーケストラ」

   詳細→ http://snipurl.com/rx7s


 




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●あとがき

♪こんにちは、吉村でございますー。

 今日も暑いところが多かったようですね。


 でも最近、休みと晴天が重ならないので、布団を干せませ
 ん(>_<)

 最低、週に一度は干さないと気持ち悪いっす。


 どーも、寝つきが悪いのはそれが原因かもしれないですね。


 それではまた〜


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posted by ヨシムラ タケヒロ at 20:48 | Comment(4) | 坂本龍一を考える。-メルマガ・バックナンバー
この記事へのコメント
久しぶりに来ました☆更新楽しみにしてますねっ!
Posted by mokoko at 2006年06月21日 04:40
♪momokoさん
コメントありがとうございます(^^
Posted by 吉村たけひろ at 2006年06月21日 16:41
吉村さんど〜もです、、、新しい音楽はないとかよく聞きますが、音色の新しさは新しい音楽えの近道的に思えたりもします、(全体的に言ってしまうのは危険だと思いますが、、)しかしエレクトロニカも少し現代音学的な匂いが最近します、難解の程素敵みたいな風潮が少しだけ感じられたり〈上手く言葉にできてませんが伝わりますかね?〉更新いつも楽しみにしてます!
Posted by Q at 2006年06月25日 14:07
♪Qさん
どもー、連日恐縮です(^ ^;
同感ですねー。僕もやはり音色の可能性はまだ残されていると思います。
エレクトロニカ、『bricolages』でも感じましたが、偏差値が高いというか、響きがアカデミックですよね(もちろん、ネタ元のせいもありますが(^^)。
昔はけっこう、天然系というか、純粋性が特徴のものもあったような気もするんですけど。
Qさんのおっしゃってるような変化が起こっているのかもしれません。
他のものもチェックしてみますねー♪
Posted by 吉村たけひろ at 2006年06月25日 22:07
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